【R&Dレポート】海を守り、魚を育てる。おからを活用した「次世代の水産飼料」への挑戦

【R&Dレポート】海を守り、魚を育てる。おからを活用した「次世代の水産飼料」への挑戦

1. 水産養殖が直面する「魚粉ショック」

現在、水産養殖の世界では、餌の主原料である「魚粉(フィッシュミール)」の価格高騰が深刻な問題となっています。天然資源である魚を、別の魚を育てるための餌にする現在のモデルは、コスト面でも環境面でも持続可能性が問われています。

そこで注目されているのが、植物性タンパク質への代替です。その中でも「おから」は、国内で安定供給が可能であり、低利用資源を価値ある資源へと転換できる究極の候補素材です。

2. おからを使った魚の餌研究:課題と解決策

おからをそのまま魚の餌にするには、いくつかの高いハードルがあります。

・消化性の改善(バイオ技術の出番) 魚は植物性タンパク質の消化が苦手な傾向にあります。私たちは独自の発酵技術を用いることで、おからの植物繊維を分解し、魚が効率よく栄養を吸収できる状態へ加工する研究を進めています。

・水中での安定性と嗜好性 餌が水中でバラバラにならず、かつ魚が好んで食べる「味」や「形」を追求。エルゴチオネイン等の機能性成分を含有させることで、魚の免疫力を高め、病気に強い健康な魚体を育てることを目指しています。

3. 今後の取り組み:宮崎から、持続可能な海を創る

宮崎県は豊かな海に囲まれた養殖の盛んな地域です。
私たちは、地域の豆腐工場から出るおからを、地域の養殖いけすへ届ける「循環のインフラ」を水産分野でも構築したいと考えています。

現在はまだ研究・実証段階ではありますが、パートナー機関や地域の生産者様と手を取り合い、データに基づいた安全で高品質な「おから発酵飼料」の社会実装を目指します!

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